MZT(株)ゼブラフィッシュ創薬研究所

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新規抗肥満標的遺伝子としてのMXD3に関するシステムズ薬理学研究

第122回日本薬理学会近畿部会

島田康人1-4)、黒柳淳哉1)、梅本紀子1)、張貝貝1)、西村有平1-4)、田中利男1-4)

1)三重大・院・医・薬理ゲノミクス2)三重大・メディカルゼブラフィッシュ研究センター、3)三重大・生命・バイオインフォ、4)三重大・新産業創生・オミックス医学

これまで我々は新規ヒト疾患モデルとして食餌性肥満ゼブラフィッシュを新たに構築し、その表現型、治療応答性、そして網羅的遺伝子発現解析による病態メカニズムのヒトとの外挿性を証明してきた(Oka et al., 2010)。またこのモデルを用いて複数の天然資源由来成分の抗肥満作用メカニズムを明らかにしてきた(Tainaka et al., 2011 & Hasumura et al., 2012)。今回、この食餌性肥満モデルにおける内臓脂肪のトランスクリプトーム解析およびin vivoノックダウンスクリーニングを用いて、新規肥満関連遺伝子MXD3を発見したので報告する。MXD familyはMAXとヘテロ二量体を形成し、c-MYCの転写活性を調節するco-factorである。そのメンバーであるMXD3は細胞周期のS期の制御への関与が報告されているが、疾患との関連性は不明であった。しかしGEOなどのヒト臨床サンプルのin silico解析を行った結果、肥満者における内臓脂肪との関連性が認められた。食餌性肥満ゼブラフィッシュを用いた研究では、MXD3の遺伝子発現は内臓脂肪の量に相関し、モルフォリノアンチセンスオリゴを用いた選択的ノックダウンにより内臓脂肪量の減少および脂肪細胞サイズを縮小させることが判明した。またマウス脂肪前駆細胞を用いた分化誘導実験では、MXD3 shRNA lentivirusによるノックダウンにより、脂肪滴の減少が認められた。
今回の研究では、ゼブラフィッシュを中心に、トランスクリプトーム解析、in vivoノックダウンスクリーニング、そしてin silico解析の3極を統合させたシステムズ薬理学研究により、新規抗肥満標的分子MXD3を発見することに成功した。